斜面研削用チャック治具の製作事例|5度テーパー現合加工・高精度同芯度0.001対応

20年以上継続採用|テーパー現合×浸炭焼入れ×高精度研削で実現する斜面加工治具


製品仕様(斜面研削用チャック治具)

  • 品名:斜面研削用チャック治具
  • 形状:φ105 × L95(先端部 約5度テーパー)
  • 仕上:▽▽▽(G)
  • 材質:SCM415
  • 表面処理:なし
  • 熱処理:浸炭焼入れ HRC58~62(有効硬化層深さ1.0)
  • 購入品類:なし
  • 設計:お客様
  • 個数:4
  • 当社製造番号:26-00319

課題|斜面加工を成立させる治具精度と再現性

本製品は、自動車部品の斜面研削に使用される『専用チャック治具』です。

一見シンプルな構造に見えますが、実際には以下の課題を含んでいます。

① テーパー角度は『約5度』ではなく現合精度

図面上は約5度ですが、実際には支給されるテーパーゲージに合わせた『現合加工』が必要です。

つまり、数値ではなく『実体基準』に対して精度を作り込む必要があります。


② 同芯度・直角度・平行度すべて10μ以内

研削面に対して、

  • 同芯度
  • 直角度
  • 平行度

すべて『0.01以内』という要求。

当社ではさらに踏み込み、『0.001~0.002レベル』での安定加工を実現しています。


③ 浸炭焼入れ材の高精度仕上げ

SCM415に対して浸炭焼入れ(HRC58~62)を施し、表面硬度と耐摩耗性を確保。

しかしその分、焼入れ後の歪み・変形を考慮した工程設計が不可欠となります。
研削工程で削りすぎると、浸炭層(硬い金属層)が薄くなってしまいます。


解決アプローチ|現合加工×工程設計×量産最適化

① テーパーゲージ基準の現合加工

支給されたテーパーゲージに対し、

『当たり確認 → 微調整 → 再確認』

を繰り返し、実体基準に対して最適なテーパーを実現。

単なる角度加工ではなく、『機能として成立するテーパー』を作り込みます。


② 熱処理変形を見越した工程設計

浸炭焼入れによる変形を見越し、

  • 前加工余肉設定
  • 焼入れ後の仕上げ順序
  • 研削条件

を最適化。

『焼入れ後に精度を出す』前提で工程を構築しています。


③ 内部潤滑構造への対応

油穴構造を備えており、加工時の潤滑性を確保。

機能面と加工性を両立させた設計に対して、確実に応える加工を実施しています。


④ ロット最適化によるコストダウン

従来は1個ずつの発注でしたが、

『4個まとめ発注』

に変更することで、段取り効率・加工効率を向上。

結果として『コスト低減+品質安定』を両立しています。


成果|20年以上継続採用される理由

本製品は、

  • 他社製作から当社へ切替
  • コスト改善
  • 精度向上

を実現し、20年以上にわたり継続採用されています。

これは単なる加工技術ではなく、

『工程設計』『現場合わせ』『品質安定性』

の総合力による成果です。


まとめ|治具精度が加工品質を決める

斜面研削のような加工では、

『治具の精度=製品の精度』

と言っても過言ではありません。

特に、

  • テーパー現合
  • 高硬度材
  • 幾何公差の複合要求

がある場合、治具製作の難易度は大きく上がります。

当社では、長年の実績とノウハウにより、これらの課題に対応しています。


FAQ(よくある質問)

Q1.斜面研削用チャック治具とは何ですか?
A1.ワークの斜面を高精度に研削するために固定・位置決めを行う専用治具です。

Q2.現合加工とは何ですか?
A2.図面寸法ではなく、実際の基準ゲージに合わせて加工する方法です。機能精度を優先する場合に用いられます。

Q3.浸炭焼入れのメリットは?
A3.表面を硬くし耐摩耗性を高めつつ、内部は靭性を保持できるため、耐久性に優れた部品となります。

Q4.治具の精度が重要な理由は?
A4.治具の精度がそのまま製品の加工精度に影響するため、非常に重要な要素です。

Q5.なぜまとめ発注でコストが下がるのですか?
A5.段取り時間や加工効率が改善されるため、1個あたりのコストを抑えることができます。


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<設計>
ゲージ設計、測定治具設計、総型ゲージ設計、総合ゲージ設計、測定ゲージ設計、検査治具設計、機械加工治具設計 、省力化・自動化治具設計

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